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小説 ほな、また5.恋と戦い1

(これは小説です)

「私、○○○○くんがいいねん!」
私に言ってきた彼女はその思いに任して、集合写真を撮る時は
必ずアイツの隣に立った。
アイツの側に歩いて行き、“私の場所はここ!”と言わんばかり…。
学校で集合写真を撮る時は、“立てる人が後ろに立って、車椅子や
立つことが難しい人が、その前に座る”というルールがあったため、
私がアイツの隣に座って集合写真に写ることはなかった。
クラス写真のアイツの隣には、ほぼ、満面の笑顔の彼女がいた。
『あの子が勝ってに並んでるだけやん!』私は、そう思うことで
悔しさを飼い慣らしていた。
彼女は集合写真が終わっても、アイツの隣を中々離れない。
私は気になって…、何度も後ろを振り返る…。
アイツは、話しかけている彼女にちょっと相づちを打って、
他の友達と話しながら、私の所に来てくれた。
そして…、いつもの感じで私の車椅子を押してくれた。
この時、私が彼女に感じていたのは優越感だった…。

彼女が好きになったアイツを、私が好きになったことで、彼女は
私の“コイガタキ”になった。

-“恋と戦い”2へ続く-












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小説 ほな、また4.恋と小さな嘘5

(これは小説です)

4.恋と小さな嘘5

「一緒に食べよ」
アイツは、笑顔で私に言った。
「また~、そんなんええの…?」
「一人で食べたら、鼻血出るやん!」
『見つかったら、殺されそう…!』私は、アイツと一緒に“バレンタイン
チョコレート”を食べた。

チョコレートを1つ2つ食べて、私は、アイツに言った。
「これ、取って」
私は自分の膝の上のプレゼントを見た。
「えっ、これ…?」
アイツの手がプレゼントを机に置いた。
「あげる!、たくさんもらったから、いらんやろけど!」
私は、ドキドキしてアイツに言った。
「ああ、ありがとう」

女の子がお返しをもらえるホワイトデーの放課後、自転車で
アイツが私の横を通った。
「お返し、いらんよな!」
通りすぎるようなアイツの言葉に、私は返した。
「えっ、ああ、いらんいらん!」
そんな訳ない…。
あんなにずーっとずーっと編んだ青いマフラー、“非難訓練”を
くぐり抜け、“クルクル丸まる”を乗り越えて、出来上がった
“バレンタインのプレゼント”…、お返し、ほしいのに、
出てきた言葉は“いらんいらん”、意地のように小さな嘘を
ついた私…。
『来年もまた、“バレンタインのチョコレート”一緒に
食べたいな…』

-“恋と小さな嘘”終わり-













小説 ほな、また4.恋と小さな嘘4

4.恋と小さな嘘4

「自分で仕上げられへんのは、ちょっと悔しいなぁ…」
私は、“青いマフラー”の仕上げを手伝ってもらうことになった
先生に言った。
「そうか~、あんな、ここ閉じるやん、そしたら、両端を絞って
一つずつボンボリ付けたら可愛いと思わへん…?」
「うん!、思う!」
「ボンボリ、自分で作ってみたら…?」
「作れるかなぁ…」
「ここまで編み上げたんやもん!、出来るよ」
「じゃあ、作り方教えて」
「わかった!、出来たら付けてあげるな」

バレンタインの前日、ボンボリ付きのマフラーは出来上がった。
私は、ギフトボックスに“青いマフラー”と“チョコレート”、唇が荒れて
いつもリップクリームを使っているアイツのための“リップクリーム”、
“これからもよろしくの手紙”を入れてプレゼントを作った。
『出来上がり~!、間に合った~!』

バレンタイン…、私は、夕食後のグループ活動の後、アイツとの
“いつものスペース”にプレゼントを持って行った。
アイツは、幾つものチョコレートを机の上に置いた。
「今年もこんなもらったんや!」
女の子にモテるアイツは、たくさんのチョコレートをもらっていた。

-“恋と小さな嘘”5へ続く-












小説 ほな、また4.恋と小さな嘘3

4.恋と小さな嘘3

バレンタインの2日前、青いマフラーは、いい感じに編めていた。
『長さはこんなもんやけど…』
私が知っていた編み方は、形になった毛糸がクルクルっと丸まる
編み方だった。
『やっぱり…』途中から思っていたが、“バレンタイン”は迫っている…、
別の編み方を覚える余裕はなかった。
『編み上がったら長さで広がって大丈夫になる』“希望”を持ってそのまま
編み続けてきた。

『クルクルやなぁ…』私は考えて…、マフラーを縦に2つに折って閉じ
ようと考えた。
『そしたら変じゃないし…、閉じるのは、鉤針で…、私、鉤針使えへん…』
私は、寄宿舎の先生に相談した。

「ん~、確かに丸まるもんなぁ…」
「もうちょっとで出来上がりやったのに!」
「でも、ここまで一人で編み上げたんやろ!、すごいやん…!、閉じるのは
手伝ってあげる…!」
先生は言ってくれたが、自分で相談したのに、ここからは先生に手伝って
もらい、最後の仕上げを自分の手で出来ないのが何だか“悔しい”と思った。

-“恋と小さな嘘”4へ続く-











小説 ほな、また4.恋と小さな嘘2

4.恋と小さな嘘2

「それ何…?」
「別に何でもない」
「ふ~ん、そうなん」
アイツがそれ以上突っ込んでくることはなかった。
『ほんとは、気づいてるんかなぁ…?、興味ないんかなぁ…?』
アイツのアッサリと引き下がる姿に私は思っていた。

そんなある日、寄宿舎で非難訓練が行われた。
私はその日、小学校からの同級生で、仲の良い友達と喋っていた。
もちろん、マフラーを編みながら…。
友達は、その時、一時的に寄宿舎で暮らしていた。
突然、非常ベルが鳴り出した。
私と友達の体は、その音に思いっきり飛び上がった。
「ヒ~!なに~!」
「非難訓練や!、大丈夫…?、非難するよ!」
寄宿舎の先生が少し歩ける友達の手を引いて、私の車椅子を押して、
学校へと続く大きなスロープを上った。
「あ~、落ちた~!」
私の膝の上から毛糸玉が転がり落ちてスロープを転がった。
「待って~!、拾って~!」
友達が、そう叫ぶ私とコロコロスロープを落ちて行く毛糸玉に大笑い…、
それを見て、私も大笑い…!
『非難訓練やのに!』
そう思うとますます大笑いしてしまっていた。

とにかく…、私は、アイツへのマフラーを編み続けていた。

-“恋と小さな嘘”3へ続く-













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