(これは小説です)
「私、○○○○くんがいいねん!」
私に言ってきた彼女はその思いに任して、集合写真を撮る時は
必ずアイツの隣に立った。
アイツの側に歩いて行き、“私の場所はここ!”と言わんばかり…。
学校で集合写真を撮る時は、“立てる人が後ろに立って、車椅子や
立つことが難しい人が、その前に座る”というルールがあったため、
私がアイツの隣に座って集合写真に写ることはなかった。
クラス写真のアイツの隣には、ほぼ、満面の笑顔の彼女がいた。
『あの子が勝ってに並んでるだけやん!』私は、そう思うことで
悔しさを飼い慣らしていた。
彼女は集合写真が終わっても、アイツの隣を中々離れない。
私は気になって…、何度も後ろを振り返る…。
アイツは、話しかけている彼女にちょっと相づちを打って、
他の友達と話しながら、私の所に来てくれた。
そして…、いつもの感じで私の車椅子を押してくれた。
この時、私が彼女に感じていたのは優越感だった…。
彼女が好きになったアイツを、私が好きになったことで、彼女は
私の“コイガタキ”になった。
-“恋と戦い”2へ続く-
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