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「バイバイ」また逢えるよね ③

そんなことがあってからしばらくして、ゆうちゃんが悲しそうな顔で言いました。

「私、転校せなあかんねんて」
「なんで…?」
「私んとこ近くに新しい学校出来てん、そやから、近くの人はその学校に行かなあかんねんて、その学校な、ここみたいに寄宿舎ないねんて、そやから、ともちゃんみたいにずっと一緒に遊べる友達できひんかもしれんわ…」
「ほんなら、転校すんのいややて、言うたらええねん」
「私も転校なんかしとないわ、ともちゃんとお別れせなあかんもん」
「ほな、頼んでもうたらええねん」
「お父ちゃん、頼んでくれはってんけど、どうしてもあかんねんて」
「なんで…?」

そう言ってともこがゆうちゃんの顔を見るとゆうちゃんはベソをかいていました。

「ごめんな、ゆうちゃんもかなんのにな、そやけど寂しいやん」

ともこもこらえていたものが吹き出しそうになりました。

「そんな学校、出来ひんかったらよかったのに…」
「なんで、出来たんやろ」

ゆうちゃんの大きな瞳からは今にも涙が零れてきそうでした。

 ともこは寄宿舎の先生に聞いてみました。

「なあ、ゆうちゃんが転校せんでもええようにならへんの…?」
「先生らも何とかここにおいてあげたいし、学校に聞いてみたんやけど、ゆうちゃんの住んでる地域の子はそっちの学校に行かなあかんねんて」
「そんなん、寄宿舎もないし、寄宿舎があった方がいい人は寄宿舎のあるとこにいたらいいんとちがうの…?、転校せんでも…、ゆうちゃん、ここにいたい言うてんのに…」
「先生らもそう思うし、何とかしてあげたいねんけどな…、どうしょもできひんねん、ごめんな、寂しいな」

ともこは涙が出そうになって、もう何も言えなくなりました。

 寂しさを我慢しながらも、二人は何とか明るく遊んでいました。
そんなある日、ゆうちゃんがともこに言いました。

「私が転校しても、ずっと友達でいてな」
「当たり前やん」
「ほんまに、約束やで」
「ずっと友達やで」


~つづく~













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