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小説 ほな、また2.救いと気づき3

(これは小説です)

2.救いと気づき3

授業を一緒に受けて、“教室の移動”の時にはアイツが私の車椅子を
押してくれるようになっていた。
大体の席順は決まっていて、並んで座ることはなかったが、私の
車椅子を机の前につけ、車椅子の後ろにかけられているカバンから
必要な道具を出してくれて…、アイツは自分の席に座っていた。
授業が終わると、またアイツが私の席まで来てくれて、一緒に
次の教室へと向かった。

給食の時間には、アイツが、食べ終わるのが遅い私の所に来て、
わざと笑わせた。
私は、かなりの確率で牛乳を吹き出した。
「もう、牛乳飲んでるのに~、やめて」
飲みかけの牛乳を机に置く私に、アイツはいつも大笑いしていた。
「それ、ほぼ毎日やってるやん、毎回引っかかってるし!」
周りの友達が笑いながら言ってくる。
「も~!」
私は、ちょっとふくれて、笑いながらアイツを見た。
「行こか!」
アイツは、笑いながら友達と外に出て行った。
私は、やっと牛乳を飲み終わって、友達と喋っていた。

夕方には、放課後、訓練に残っている私をアイツが訓練室まで
迎えに来て、車椅子に乗せてくれる。
朝とは逆の道のりで一緒に寄宿舎に帰って行くのだった。

-“救いと気づき”4へ続く-









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