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小説 『初恋8』

(これは小説です)

8.迷い道

夏の日差しはどんどん強くなり、のぶの寮の体育館を目指す電動車椅子
とみきにギラギラと襲いかかりました。
「あっつい…!」
みきはあまりの暑さに日影を探し、電動車椅子を止め休みました。
「おかしいなあ、どこで道、間違えたんかなぁ…?」
みきは、少し大きめの声に出して言ってしまいました。
そして…、『もしかして…、私、迷った…?』みきは、迷ったことを認め、
目印の○○橋の場所を道行く人に聞いてみることにしました。

「あの~、すみません…、○○橋にはどう行けばいいですか…?」
みきは、前から歩いてきた女の人に聞きました。
「○○橋…?、反対の方を真っすぐ行ったら着くん違うかなぁ…?」
「ありがとうございました」
『やっぱり、方向間違えたのかなぁ…?』みきは女の人が
教えてくれた道を進みました。
ところが、いくら走っても○○橋は見えてきません。
気が付けば、もう、一時間は走っていました。
汗もたくさん流れてきてお化粧は台無しだし、
何より暑さに頭がクラクラしてきました。『もう、だめ~!』

みきは、バン方の車の陰に立っていた男の人に声を掛けました。
「あの、○○橋に行きたいですけど…」
「○○橋ですか…?」
その人は、驚いている様子でした。
「あっ、いえ、そこにある体育館に行きたいんですけど…!」
気が付けば、みきは助けを求めるように、その人に説明していました。
「これで行くんですか…?」
その人は、みきの乗っている電動車椅子に目を落としました。
「はい…」
みきの応えにその人は、心配そうにみきの顔を見て言いました。
「それで行くんなら、ここから、後、一時間くらいはかかりますよ」
「え~、私、ここまで一時間くらい走ってきたんです…!」
ここから一時間という言葉に、みきの中で押さえていた
何かがはじけました。そして、暑さと頭のクラクラで泣きそうになって、
見ず知らずのその人に言ってしまいました。
「よかったら、送りましょうか…?」
「えっ…」
「僕、その体育館も知ってますし、送ります」
「ありがとうございます…、でも…」
みきは我にかえり、自分の言ったことが恥ずかしくなりました。
「大丈夫です!、この車に乗れれば」
その人は、バン方の車にチラッと目をやり、
何人かの人とみきを電動車椅子のまま乗せてくれました。
そして、体育館に向けて車を走らせてくれたのです。
「大丈夫ですか…?」
運転席のその人は、みきに話かけました。
「あっ、はい…、すみません…」
「大変でしたね」
「なんか、道を間違えたみたいで…」
「車なら、すぐですから、大丈夫ですよ」
「はい、ありがとうございます…」
みきは、その人の言葉に安心しました。

車は、寮に到着しました。
運転してきてくれた男の人が寮の方に人を呼びに行ってくれて、
みきを車から下ろしてくれました。
「体育館は、そこですから」
その人は体育館の方を指差して、みきに教えてくれました。
「本当にありがとうございました!」
みきは何度もお礼を言って、体育館に向かいました。
『もう、とっくに試合、終わってるなぁ…』みきが寮に到着したのは、
お昼をすっかり過ぎた頃でした。


-『初恋』9へ続く-






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