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小説『初恋9』

(これは物語です)

9.初恋

道に迷ったみきは見知らぬ人に助けられて、やっとのぶの寮に到着し、
車椅子バスケットの試合が行われていた体育館に向かって電動車椅子を
運転していました。
そして、まだ暑い日差しに照らされて、みきは思っていました。
『私…、あんな大変な思いをしても、のぶに会いたかった…?、
のぶは、本当に私のこと待っていてくれてた…?、私たちって…』

みきが体育館の入口に近づくと、のぶがみきを見つけて向かってきました。
「みき!、遅かったやん、どうしたん!心配したやん!」
「ごめん、迷ってしまって…」
「えっ、そうやったん」
「知らない人が車で送ってくれて、やっとこれたよ」
「車でって、電動ごと…?、すごいなぁ」
「でも、もう、試合、終わってしまったよな…?」
「うん、とっくに…、でも、まあ、ケガなくてよかった!」
「暑かったやろ、ジュース買ってくるよ」

のぶがジュースを二つ持って戻ってきました。
「お待たせ」
「うん、ありがとう」
ジュースを飲んで、みきはのぶに切り出しました。
「なぁ…、私たち、ちょっと頑張ってみたけど、どう…?」
「どうって…?」
「このまま付き合っていく…?、私と恋人同士でいたい…?」
のぶは、黙ってジュースを飲んでいましたが、決心した様子で
みきに向かって言いました。
「実はな、俺もな、ちょっと思ってた」
「そうなんや」
「みきと話たりしてるのは楽しい…、でも、友達でいいかなって…」
「私もそう思う、のぶとは友達でいいかなって…」
「俺から告白したからさ…」
「言いだせなかった…?、もう、ほんとの気持ち言ってよ」
「あの頃とは違うよな!」
「そうやね!」
「やっぱり、初恋は初恋やな!」 
のぶは笑顔でみきにそう言いました。
「うん、好きになってくれてありがとう…」

「心配やから、送っていくよ」
のぶはそう言って、みきを駅まで送ってくれました。
のぶは駅の改札まで一緒に行ってくれました。
「ありがとう、また、どっかで会ったら声掛けてなっ」
「うん、姉さんもな」
「うん」
「じゃ、また」
「うん、またね」

「初恋は初恋か…」
みきはのぶと別れてから小さく呟きました。
『初恋の人…?、私、ちょっといい女…?』
みきは、まだまだ暑い夏の青空を見上げました。
「“初恋”に、やられたかな…」
みきは誰にも聞こえないように、もう一度小さく呟いてみました。
そして…、改札に入り、人の波と共に電車に乗っていきました。


-『初恋』完-






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