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小さな羽根Ⅴ神様の答え7

(これは物語です)

『小さな羽根』


Ⅴ 神様の答え7


「こちらへどうぞ…」
「はい」
「ジュナ、あちらの部屋で待っていなさい」
「はい、解りました」
「準備が済んだらすぐに行く」

神様が椅子から立ち上がり、扉の方へ向かって行きました。
扉の開く音がすると、すぐに神様が案内役の“エリア”を連れて部屋に戻ってきました。
“エリア”はジュナに廊下に出るように促しました。
ミーメは、“エリア”と一緒に部屋を出て行くジュナの背中を見送りました。 

部屋には、神様とミーメが残りました。
神様は、床に座っているミーメの隣に座り、優しい笑みを浮かべてミーメに
話し掛けました。

「不安な思いをさせてすまないな、ミーメ」
「いえ、ジュナと一緒にいようと決めた時に様々なことへの覚悟はしましたから、
このような思いは、もう何度もしてきました」
「お前もジュナと一緒に様々な思いをしてきたのだな」
「きっと、彼は私よりも悲しい思いや苦しい思いをしているんだと思います、
だけど、私には、彼の思いを全て知ることはできません、それがいつも
はがゆいのです」
「そうか、ミーメ、だがな、どんなに求め合っているものでも、相手の心を
全て知ることは不可能だ、相手のことだけで自分の心を追い詰めず、まず、
自分の心を大切にしなさい、そして、自分の心のできる範囲で相手のことを
助けてやりなさい」
「神様、おっしゃっていることは理解できますが、私には彼が全てなのです、
もっと彼を楽にしてあげたい、私は、ずっと彼の笑顔が見ていたいのです」
「いいか、ミーメ、自分を生きることのできない者には、他の者を助けること
などできないのだよ、ジュナはお前に助けられて今まで生きてきた、お前が
自分の心を追い詰め、お前から笑顔が消えてしまったらジュナだって笑顔では
いられないだろう…?」
「はい…、神様」
「大丈夫だ、ミーメ、お前には強い心の力がある」
「ありがとうございます、神様」
「忘れないでほしい、私がジュナにずっと付き添ってやってくれと頼んだ時の
美しい笑顔を…」


ー“Ⅴ神様の答え8”へ続くー








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