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小さな羽根Ⅴ神様の答え5

(これは物語です)

『小さな羽根』


Ⅴ 神様の答え5


「さあ、ジュナ、決めてほしい…、これから先、お前はどちらの羽根と共に
生きていくのかを…、自分自身でもう一度」
「はい、神様…、その二つの選択しか許されないのなら、僕はこれからも仲間と
同じ姿で生きていくことを選択します」
「造られた羽根でもか…?」
「はい、たとえ造り物の羽根でも、本当の僕の姿でいられるのなら、僕はやはり
そちらを選択します」
「そうか…、ジュナ、お前は造り物ではない小さな羽根で痛みも制限もなく飛べる
自由を知っているだろう…?、また造り物の羽根を付けて、仲間と同じ仕事が
できる喜び、自分の望む姿になれた喜びを知っただろう…?、それと同時にそれぞれ
に伴うリスクも十分に知ることができた筈だ」
「はい、神様、おっしゃる通りです」
「それでは、何故、お前は造られた羽根の方を選択する…?」
「どういうことですか…?」
「小さな羽根を付けていたお前にとっての一番のリスクは、仲間とは異なるその姿
をバカにされ陰口を言われることであったのだろう…?、だが、今、お前が小さな
羽根を付けて仲間のところに帰っても以前とは違い、お前を理解しようと、お前を
助けようとしている仲間たちは、もうお前をバカにしたり陰口を言ったりはしない
だろう、仕事のことも理解してくれるだろう、小さな羽根を付けることのリスクは
少なくなっただろう…?、なのに、何故お前は、また多くのリスクを抱えることに
なる造り物の羽根を選択する…?」
「神様、僕はリスクによってどちらの羽根と共に生きるか選択した訳ではござい
ません、僕は、これまでも本当の僕の姿で生きることを望んできました、それは、
これからも変わりません、どんなリスクを背負うことになろうとも、僕は、本当の
僕の姿、仲間と同じ姿で仲間と同じ仕事をしながら生きることを選択します!」
「解った、お前の決心がそれほど強いものなら受け入れよう、それに私は、
お前に自分で決めてほしいと言ったのだからな」
「ありがとうございます、神様」

「ジュナ、今後お前は、また感じることになる痛みを取るために、時々その羽根
を外してしばらく休まなければならなくなる」
「はい、理解しています」
「何度も言っているように、私は、持って生まれたものを変えることを禁じている」
「はい」
「だから、ジュナ、お前たちの暮らしているところでその羽根を外すことは私には
できない、今後その羽根を外して休むことが必要な時はここにきてほしい」
「はい、解りました」
「だがな、痛みを感じているお前が一人でここまで飛ぶことは難しいだろう…、
そこで、ミーメ、ジュナがここへくる時は、今日のようにお前も一緒にきてやって
ほしい、頼めるか…?、ミーメ」
「はい、神様」
「ずっとずっとになるが、約束できるか…?」
「はい、約束します、神様」

神様とジュナの話を聞いていたミーメは、笑顔で応えました。


ー“Ⅴ神様の答え6”へ続くー










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