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ちびちゃんストーリー34ブランコとチョコレート

(これは物語です)

『ブランコとチョコレート』

ちびちゃんは、家族と離れて、ちびちゃんと同じように立って歩くことが
できなかったりするお友達と学校の寄宿舎で暮らしていました。

ちびちゃんとちぃちゃんには、寄宿舎に大好きな先生がいました。
先生は、いつも優しくて、ちびちゃん達のお話を聞いてくれました。

ある日、ちぃちゃんがちびちゃんにそっと言いました。
「ちびちゃん、先生に一緒にチョコ渡さへん…?」
「えっ、チョコレート…?」
「もうじきバレンタインデーやろ、女の子が好きな男の人にやん」
「あっ、そうか~、うん、私もちぃちゃんと一緒にチョコレートあげる」
ちぃちゃんは、ちびちゃんと仲良しの車椅子のお姉ちゃんです。

バレンタインの日、ちびちゃんとちぃちゃんは、チョコレートを一つずつ
持って、車椅子をこいで先生の所に行きました。
「渡したい物があるんやけど」
ちぃちゃんが先生に小さく声をかけました。
「二人で…?」
先生はちぃちゃんとちびちゃんを見て聞いてくれました。
「うん」
ちびちゃんも小さく応えました。
「わかった、じゃあ、もうちょっとで仕事の時間終わるから、待ってて
くれる…?」
先生は、優しく言ってくれました。

ちびちゃんとちぃちゃんがドキドキしながら待っていると、先生がいつもの
洋服とはちょっと違う洋服を着て、ちびちゃんとちぃちゃんの所に来てくれました。
「お待たせしました、お嬢様方」
先生は、少しおどけた感じで言って、お辞儀をしました。
ちびちゃんもちぃちゃんも大きな声で笑いました。
「三人でデートしよか!」
先生は、優しく笑ってちびちゃんとちぃちゃんに言いました。
「うん!」
ちびちゃんとちぃちゃんは笑顔で応えました。

先生は、二人の車椅子を押しました。
二人がドキドキしていると、寄宿舎の裏庭に着きました。
そこには、白い色で左右両側に椅子のあるブランコがありました。
「ブランコ乗ろか、デートやし…」
「うん!」
二人はまた笑顔で応えました。
先生がちびちゃんとちぃちゃんを順番に車椅子から抱き上げて、
白いブランコの椅子に座らせてくれました。
「両手に華で嬉しいなぁ」
真ん中に立ってブランコをこいでくれながら先生は言いました。
それから、先生が順番に二人の隣に座ったりしながら、
三人で楽しくお話をしました。
ちびちゃんとちぃちゃんにとって、とても楽しくて幸せな時間でした。

夕日が出てきて、夕食の時間が近づいて来ました。
「そろそろ帰ろか」
先生はそう言って、順番に、今度は車椅子に乗せてくれました。
先生が二人の車椅子を押そうとした時、ちぃちゃんがあわてて言いました。
「これや、チョコレートや、これ渡さな」
「あっ、私も!」
先生もあわてて、車椅子に座っている二人の前に立ちました。
「はい、これどうぞ、私の気持ちです」
ちぃちゃんが丁寧に先生にチョコレートを渡しました。
「私もこれ…」
ちびちゃんは、何だかとてもドキドキしてしまいました。
「ありがとう」
先生は、二人にお礼を言ってくれた後、聞いてくれました。
「バレンタインのデートのつもりやったけど、楽しかった…?」
「うん、楽しかった!」
二人は、精一杯の笑顔で応えました。


-おわり-









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