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ちびちゃんストーリー31のぼれるよ

(これは物語です)

『のぼれるよ』

その日ちびちゃんは、同じ歳の妹に言いました。
「私も自分で階段のぼって二階に行ってみたいなぁ」
歩けないちびちゃんは、いつも階段をのぼって二階に行く妹たちを
うらやましく思っていました。
妹はちびちゃんの言葉を聞いて少しびっくりした様子でした。
「えっ、二階に…?」
「だって、私、階段のぼったことないんだもん…、二階にも一回も
行ったことないし…」
妹は、一生懸命にそう言うちびちゃんを見て言いました。
「そうだやね、ちびちゃんだってのぼってみたいよね…、どうやったら
のほれるか考えよう!」
「うん!」
今日は、おとな達と小さい妹はお出かけしていて、ちびちゃんと妹二人
だけでお留守をしていました。
「今なら怒られないでできるよ!」
「うん!」

二人は、一生懸命考えました。
妹が階段の下に堅い表紙の本をたくさん持ってきました。
「のぼれるよ!」
「うん!」
まず、妹が持ってきた本を階段の一番下の段の前に段の幅に合わせて並べて、
段の高さの半分まで本を上に重ねました。
その上にちびちゃんがよつばいで乗りました。
そして、妹がちびちゃんのお尻を支えて、ちびちゃんが階段の一番下の段に
よつばいのまま膝を乗せて、次の段に幅を広げて手を乗せました。
「乗った…?」
「うん、乗った!」
ちびちゃんのお尻を支えながら、妹が次の段のちびちゃんが乗せた手の間に
厚さや幅を撰んで次の本を乗せました。
ちびちゃんがまたその本に膝を乗せて、次の段に手を乗せて、妹がちびちゃん
のお尻を支えながら次の本を撰んで次の段に置いて…、ちびちゃんがのぼれた
段の本は、ちびちゃんの邪魔にならないように妹が手早く取っていきました。
二人は時間が経っていくのも気づかないでどんどんどんどん階段をのぼって
行きました。
ちびちゃんにも妹にも階段をのぼった先の二階の踊場だけが見えていました。
二人は、力いっぱい前へ前へ進んで行きました。
「もう少し!、のぼれるよ!」

最後の段をのぼって、二人は二階の踊場に辿り着きました。
「やったー!、のぼれたね!」
「うん、のぼれたね!」
妹は、ちびちゃんに二階の部屋を見せてくれました。

「みんなが帰ってくるまでに降りなきゃ!」
降りる時は、ちびちゃんが後ろ向けにはらばいで進み、そのちびちゃんを、
滑ってしまわないように妹が下から支えました。

「おかえりー」
みんなが帰ってきて、二人は元気に言いました。
さっきまで二人があんな冒険をしていたなんて誰も知りません。


-おわり-









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