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ちびちゃんストーリー17おさんぽ

(これは物語です)

『おさんぽ』

ちびちゃんは、家族と離れて、ちびちゃんと同じように立って歩くことが
できなかったりするお友達と学校の寄宿舎で暮らしていました。

ちびちゃんは、いつもちびちゃんと遊んでくれて、優しくてかっこいい
せいやくんが大好きでした。
せいやくんは、片方の足を少しひきずっていましたが、走る姿も
とてもとてもかっこよくて、優しい笑顔のお兄ちゃんでした。

「せいや、光明寺に散歩行こか」
「ああ、いいよ」
いつもちびちゃんをかわいがってくれているお姉ちゃんが放課後
せいやくんに言いました。
「ちびちゃんも行く…?」
せいやくんは、一緒にお話していたちびちゃんに聞いてくれました。
「うん!、行く!」
ちびちゃんは、もちろんと言うようにすぐに返事をしました。
「うちも行こかなぁ…」
「いいよ!、みんなで行こう!」
いつものメンバーで近くのお寺に散歩に行くことになりました。
「僕、外出簿、書いてくるから!」
せいやくんは、そう言って社務室に入っていきました。

いつも一緒に散歩に行くお姉ちゃんたちもせいやくんもみんな
歩けて高校生で、車いすに乗っているのも小学生なのもちびちゃん
だけでした。
お姉ちゃんたちとせいやくんが交代でちびちゃんの車いすを
押しながら、みんなで楽しくおしゃべりをして光明寺に向かいました。

光明寺に着くと、みんなでいつもの売店でお菓子やアイスを買って
食べることになりました。
「ちびちゃん、帰ったらごはんやから、持って帰ってもいいよ」
せいやくんが言ってくれました。
「ごはん食べられへんようになるからな」
「うん…」
車いすを押してくれているお姉ちゃんの言葉に返事をしましたが、
ちびちゃんはお菓子やアイスの他に見つけたいい物から目が
離せなくなっていました。
それは、ちびちゃんが大好きなキャラクターの絵が付いた
ファンシーセットです。
小さな箱の中にメモ帳や小物が入っていました。
「私、これ、買いたい」
「えっ、これ…」
お姉ちゃんは、ファンシーセットがいくらか見てくれました。
「500円するよ、ちびちゃん、500円持ってる…?」 
「うん、持ってるよ!」
「でも、ちびちゃん500円しか持ってないやん、おこづかいもらった
とこやんなぁ」
「う~ん」
「これ買ったら、次におこづかいもらうまで何も買えへんよ」
「う~ん」
「今もお菓子買えへんようになるよ」
ちびちゃんは長い間ファンシーセットを眺め悩んでいました。
「ちびちゃん、もう帰らなあかんよ、どうする…?」
ちびちゃんはお姉ちゃんに言われて、お菓子も買わずにお店から出ました。

「遅かったなぁ、どうしたん…?」
外に出ると、お姉ちゃんたちとせいやくんが心配そうに聞きました。
ちびちゃんと一緒にお店に入ってくれていたお姉ちゃんが、ちびちゃんが
ファンシーセットがほしかったけど、おこづかいがギリギリしかなくて、
あきらめるまでに時間が掛かってしまったと説明しました。
「ちびちゃん、よっぽどほしいんやな」
「うーん」
「そしたら、僕が買ってあげるよ」
せいやくんが言ってくれました。
「ちびちゃん、どれがほしいか教えて」
「でも、せいや、もう帰らなごはんの時間に間に合わへんよ」
「大丈夫、みんなで走れば間に合うて」
せいやくんは、ちびちゃんの車いすを押してお店に入って行きました。

「ちびちゃん、よかったな!」
「うん!」
「もう、せいやはちびちゃんには甘いんやから」
「ええやんなぁ、なあ、ちびちゃん」
「うん!」


-おわり-







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