店員さんが電話をかけていた場所から何か書類を手に私の方へ歩いて来られました。
私は何だか少しドキドキしながら、歩いて来られる店員さんを見つめてしまいました。
「お待たせ致しました」
店員さんは私に近づき笑顔でこう言われてから
「問い合わせましたところ、ここから一番近いショップでしたら、○○店の方に在庫
がございます、こちらで修理の手続きの引き継ぎの書類を作成致しますので、
その書類を持って、○○店に行って頂けますか…?」
その言葉は、同じ機種のものを借りれるとホッとした私をまたドキっとさせました。
「えっ、○○店に行かないと駄目なんですか…?」
「はい…、代替え機が○○店からの貸出になりますので、修理のご依頼の方もそちら
でお願い致します」
「そうなんですか…、修理から返ってきたものを受け取るのも○○店なんですか…?」
「いいえ、修理依頼をして頂く時に、受け取り店をこちらにして頂ければ、こちらで
受け取って頂けます」
私は、『それならいいか…』と諦め、○○店に持って行く-引き継ぎの書類-を作成して
もらうことにしました。そして、修理の依頼の内容や代替え機のこと、修理後の
受け取り店などが書いてある引き継ぎの書類をもらってショップを出ました。
その日はまた、かなり時間がかかってしまい、ヘルパーさんの支援時間も
足りなかったので、○○店に行くことはできませんでした。○○店に修理依頼に
行けたのは、それからまた3日後でした。カウンターの前について、もらって来た
引き継ぎの書類を出し、修理でのバージョンアップをお願いしたいと伝えたのですが
「バージョンアップはお客様ご自身のパソコンで…」
と言われてしまいました。
「えっ、そのために来たんですが、この書類に書いてあるので、ちゃんと読んで
下さい!」
私は少しきつめに店員さんに伝えました。
「申し訳ありません…」
書類を読んで、店員さんはスムーズに修理に出すための手続きを進めてくれました。
代替え機も私のスマートフォンと同じ機種のものを借りることができました。
代替え機の破損、故障の場合に払わなければならなくなる保障金の説明を聞きいた
後に店員さんが
「これは、お客様のものですから、お返ししておきます」
と私のスマートフォンの裏ぶたと電池パックを返してくれました。
『やっと、バージョンアップ出来るなぁ…』
私はそう思いながら、ショップを出ました。
いつも色々と手伝ってもらっている知り合いに、やっとスマートフォンが修理
に出せてバージョンアップをしてもらえること、代替え機を借りるのが大変だった
こと、保障金のこと、今回は修理だからなのか、裏ぶたと電池パックを返して
もらえたことを話しました。そして、またしばらくスマートフォンの操作が
し辛くなったことを愚痴ってしまいました。
「それなら、代替え機の裏ぶたを自分の裏ぶたに代えて、バンドを付けたら
いつもみたいに腕に付けられるし大丈夫やん」
そう言って、代替え機を腕に付けられるようにしてくれて、画面が傷つかない
ようにとペンも先の丸いものに変えてくれました。そのお陰で今回は自分の
スマートフォンが返って来るまで、代替え機であまりストレスなく過ごせました。
-「私、再生…。」12-へつづく
PR