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「私、再生…。」10

今回は予定の調整が中々つかず、ヘルパーさんとショップに行くことが出来たのは、
ショップに電話してから何週間か経った頃でした。
いつものカウンターの前に付き、修理に出す依頼をしました。
「バージョンアップのお願いをしたいのですが…」
「はい、修理ででしたら、依頼させて頂けます」
そう応えてくれた店員さんは、これまで私が何度かショップを訪れた時に
対応してくれていた店員さんで、前回は
「バージョンアップはどうしてもお客様で…」
と言っていた店員さんでした。
『それならショップではできませんが、修理でだったらできます、とか
言ってくれたら…』と思い、思わず
「あの…、私…」
と言いかけましたが、『余計な時間がかかっては、ヘルパーさんの支援の時間が
無駄になる』と言葉を飲み込みました。
「修理に出したら、返って来るまでどれくらいですか…?」
飲み込んだ言葉の変わりに、私は聞いていました。
「2週間ほどはかかりますね」
店員さんの落ち着いたその言葉に、私も、今回は落ち着いて応えました。
「そうですよねぇ…」
「代替え機はお貸しできますが…」
「このスマートフォンと同じ機種を貸してもらえますか…?」
私は、聞き慣れた応えを聞くために何度目かの質問をしていました。
「在庫があればお貸しできますが…」
何度か聞いた応えがまた返ってきました。
「在庫を確認してきますので、少々お待ち下さい」
前回と同じ言葉と共に、店員さんは前回と同じく奥に行かれました。
そして、私はまた同じように店員さんが戻って来られるのを待つことに
なりました。
「また同じだなぁ…」
またまた同じように繰り返される会話や光景にうんざりしていた私の目に
前回とは違う光景が映し出されました。奥から戻って来られた店員さんの手に
スマートフォンがなかったのです。
『あれっ…?』
嫌な予感がした私の耳に前回とは違う店員さんの言葉が飛び込んできました。
「申し訳ありませんお客様、今、お客様のものと同じ機種のスマートフォンの
在庫がございませんので、お貸しすることはできません…、他の機種の
ものなら、在庫がございますので、お貸しすることはできますが…」
「えっ…」
私は、今までに経験したことのない状況に『どうしよう…』と焦ってしまい、
しばらく何も応えられませんでした。
「こちらのショップにもお客様と同じ機種のものが1台はあったのですが…、
今、修理に出しておりまして…」
『じゃあ、それが返ってきてから貸出してもらったら…?』私はそう思い
店員さんに聞いてみました。
「修理からはいつ頃戻ってくるんですか…?」
「それはわかりません、もしかしたら、修理が不可能で廃棄処分になる
かもしれないので…、返って来るかどうかもわからないんです」
「そうなんですか…」
それは、諦めるしかありませんでした。
「こちらの機種なら…」
そう言って店員さんが差し出されたスマートフォンを借り、ヘルパーさんに
手伝ってもらって操作を試みました。ところが、やはり私の手では操作
することが困難でした。
「やはり、同じものでなければ、操作するのは難しいみたいです、2週間も
携帯がないと凄く困るんですが、何とかなりませんか…?」
私は、『無理かなぁ…』と半ば諦めながらも店員さんにお願いしていました。
困り果てている私に向かって店員さんが
「他のショップにお客様と同じ機種の在庫がないか問い合わせてみます」
と言ってくれました。
「あっ、はい、お願いします」
私は、その店員さんの言葉に希望を持ち、またしばらく待ってみることに
しました。

-「私、再生…。」11-へつづく







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