(これは物語です)
Ⅱ天使の願い6
「お願いします…!、僕はこの小さな羽根を持って生まれてきたことで、
ずっと苦しんできたのです!」
「そうだな、ジュナ…」
「僕は与えて頂いた仕事も仲間と同じにはできず、仲間たちにバカに
されているのです…!」
「ジュナ…、お前はお前の仕事をすればいい…!、それでバカにしたりする者が
いるなら、その昔は、お前のことを何も知らないのだから…」
「神様、お願いです…、僕は、もう、こんな姿で生きていくことが耐えられないのです…!」
ジュナは、雲の床に泣き伏してしまいました。
神様は、とても悲しい顔をして、雲の椅子から立ち上がり、ジュナの肩に
優しく手を置きました。
「ジュナ…、お前は、ずっと一人ではなかっただろう…?」
神様は、ジュナの隣で涙を流しながら、じっと見守っているミーメの方に視線をやりました。
ミーメは、神様を見つめました。
「神様、お願いします…、彼はもう、たくさん傷つきました、どうか、彼をお救い下さい…!」
ジュナは自分のためのミーメの言葉を聞いて、もう一度、思いを込めて、
神様の方に向き直り、真っ直ぐに視線を送りました。
ミーメは、ずっと僕の側にいてくれました、だから僕は、こんな姿でも生きることが
できたのです…、僕は、ミーメを愛しています!、僕は、本当の僕の姿になって、
大切な彼女を守りたいのです…!」
-“Ⅱ天使の願い7”へ続く-
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