(これは物語です)
『小さな羽根』
Ⅰ 小さな羽根の天使5
「ミーメ、お前たち飛ぶのが遅いもの同士で仲良くしてるのか!」
「ジュナの羽根も私の羽根も大人になったら大きくなるのよ…!そしたら飛ぶのも速くなるわ…!」
「あっ、それ、ジュナが言ったんだろう…?、信じてるのかよ…!」
「ウソじゃないわ!」
「そんなの、何で分かるんだよ!」
「だって…、ウソじゃないわ…」
「ほら、また泣いた!、言ってみろよ!、何で分かるんだよ!」
「やめなよ!、ミーメ泣かせちゃだめだよ」
「ほら、またジュナがきた!」
「ミーメ、あっちに行こう!」
「うん!」
ジュナとミーメはいつも一緒でした。
“エデン”まで手を繋いで、早く飛ぶ練習をしたり、雲の上で一緒にゴロゴロしたり、
夜は雲の上で並んで眠ったり…。
「私ね、一人ぼっちだったの…」
「僕もだよ」
「でも、あなたと出逢って、いつも一人じゃなくなったわ」
「うん、僕もだよ」
「あなたはいつも私を守ってくれるわ」
「あいつがミーメをいじめるからさっ」
「だからね、私も強くなって、今度は、私があなたを守ってあげるわ」
「ありがとう!、僕もずっとミーメを守るよ」
「ありがとう!」
ー“Ⅰ小さな羽根の天使6”へ続くー
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