(これは物語です)
「2.こすもす」
ー2.わんこー
「ねぇ…、ぼく、わんこ…?」
同じくらいの小さな女の子に何度も聞いてたの
「きっと、そうよ」
あたしは、わんこに言ってあげたの
だけど、聞こえなかったみたい…
だから、風と一緒にゆらゆら揺れてあいさつしてみたの
でも、わんこは、やっぱり、わからなかったみたい…
あたしは、何だか、“淋しい”って思ったの
あたしは、わんこが、丘のそばを通るたび、風と一緒にゆらゆら揺れて、
あいさつしてるのだけど、わんこは、いつも、あたしには気づいてくれないの…
だから、あたしは、いつも何だか淋しくなるの…
あたし、ずっと、風と一緒で、淋しいなんて思わなかったのに…
ー“大好き13”へ続くー
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