(これは物語です)
「2.こすもす」
ー4.おはなしー
ぼくちゃんは、毎日、あたしにたくさんお話をしてくれたの
「今日ね、ちょちょさんがお鼻にきてね、ムズムズしたから、
《ふんっ》ってしたらね、ちょちょさん、飛んでちゃった!」
〈ちょうちょさん、びっくりしちゃったのね〉
あたしは、ゆらゆら揺れて、ぼくちゃんに言ったの
「あのね、お魚、あそこのお池にいっぱいいるんだよ」
〈そうなの!〉
あたしは、グ~って伸びて、お池の方を見てたの
「ねぇ、ねぇ、さっきね、ぼくと同んなじなのに大きな体した
わんこがいつもの野原の端っこでゴロってしてたよ!」
〈この丘の下も通るよ!〉
あたしは、また、通らないか丘の下を見たの
「ぼくね、早くここに来たくて走ってたからけとばしそうになっちゃった!」
〈あたしも早く会いたかった!〉
ぼくちゃんが、ここに早くきたかったって言ってくれて、嬉しかったの
あたしは、この丘で毎日、ぼくちゃんを待ってるの
ーこすもす15へ続くー
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