(これは物語です)
「2.こすもす」
ー5.いっしょー
ぼくちゃんは、朝、丘にやってきて、あたしとお話してくれるの
夜になったら、ぼくちゃんは、おやすみの場所に帰っちゃうの…
あたしは、とても淋しくなるの
もっと、ずっと、ぼくちゃんと“いっしょ”にお話してたいのに…
ぼくちゃんが、夜になってあたしに言ってくれたの
「“いっしょ”にぼくのおやすみの場所に帰ろうよ!」
あたしは、凄く嬉しかったの
〈いいよ、嬉しい!〉
あたしは、いっぱいゆらゆら揺れて、ぼくちゃんに言ったの
ぼくちゃんは、あたしを土の中から抜いてくれたの
そして、おやすみの場所に“いっしょ”に帰ってくれたの
〈ずっと“いっしょ”にいられるね!〉
あたしは嬉しくて、初めての帰り道で、そっとぼくちゃんに言ったの
〈風は知ってるの…?〉
だから…、いつもより強く吹いてるの…?
だから…、あたしとぼくちゃんのあと、ついてくるの…?
あたしに、《そのこと》教えるために…?
大丈夫…、あたしも、きっと、《そのこと》知ってるから…
それでも、あたしは、ぼくちゃんと“いっしょ”にいたいの…!
ー“大好き16”へ続くー
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