飼い主さんは、小さい机に“やまと”の写真や
“やまと”が好きだったごはんを置きました。
『あっ、お兄ちゃん…』
“うみと”は、“やまと”の写真を見ていました。
窓の外を見ては“ミャーミャー”と泣いたりもしていました。
“うみと”は、ごはんを食べるのも、おやつを食べるのも、お水を飲むのも、
ベットで寝るのも、1匹だけでした。
体を舐めあったり、おすもうしたり、いたずらしたり、
いつも一緒だった“お兄ちゃん”は、家の中のどこにもいませんでした。
『お兄ちゃん、まだ帰って来ないのかなぁ…』
“うみと”は、“ミャオーン、ミャオーン”という声を出すことが多くなりました。
その声は、“うみと”がこの家に来たばかりの頃、不安を感じていた時と同じでした。
“うみと”は何となく、窓の外の方を見ていることも多くなりました。
「“うみと”やっぱり、淋しいのかなぁ…?」
飼い主さんは思いました。
ー“ねこ7”へ続くー
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