(これは物語です)
飼い主さんが帰ってきました。
『お兄ちゃん、おかえりー』
“うみと”は、飼い主さんの足元に走って行きました。
飼い主さんに抱かれた“お兄ちゃん”は白いタオルに包まれていました…。
『あれ…?、どうしたの…?、お兄ちゃん』
“うみと”は白いタオル包まれたまま、床にそっと寝かされた“お兄ちゃん”に触ってみました。
『ねぇ、お兄ちゃん、遊ぼうよ』
“うみと”は、また、構えたり飛びついたりしてみました。
“お兄ちゃん”は、やっぱり、遊んではくれなかったのです。
「お兄ちゃん…、逝ってしまわはったよ…」
飼い主さんが優しく“うみと”に教えてくれましたが、“うみと”には解りませんでした…。
「今日は、一緒に寝てあげてな…」
飼い主さんは動かなくなった“お兄ちゃん”をベット寝かせました。
“うみと”は、“お兄ちゃん”の体をいつものように舐めていました。
そして、“お兄ちゃん”の体を包み込むようにして眠っていました。
その夜が、2匹が1つのベットで一緒に眠れた最後の夜でした…。
ー“ねこ5”へ続くー
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