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彼女のストーリー16君がいてくれたから…。

『君がいてくれたから…。』

「もう、お腹、大丈夫…?」
ふいに降ってきた彼の言葉に彼女はフワッとして応えました。
「うん、もう大丈夫!」
彼は安心したように小さく息を吐きました。
「そうか~、よかった…」

「長生きしてくれよ」
彼は後ろを向いてふと言葉をぶつけてきました。
「えっ…?」
トウシンダイすぎるその言葉に彼女は応える言葉が出ません。
「君がいてくれたから、ここまでやってこられたんだからな」
『ただただ君のそばにいたくてここで生きてただけなのに…』
彼女は、心でつぶやきました。
「頼むよ!」
彼のだめ押しみたいな言葉に彼女は涙が出そうになりました。

君がいてくれたから…、彼女も同じように思っていました。
彼女の心は幸せに溶かされました。

-おわり-











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ショートストーリー27空のてっぺん

『空のてっぺん』

頭のてっぺんの上から続いてるどこまでも青い空、草はらでじーっと
見上げていたニャンコは思いました。
「空のてっぺんってあるのかな~?」

ポカポカポカポカいい天気…。
ニャンコはフワフワ浮いて青空の中へ…。
「あれ~?」
ニャンコが驚いていると、かみなりさまが現れて言いました。
「さぁ!、仕事だ!」
ニャンコはまた驚いて、かみなりさまに聞きました。
「ねぇ、こんなに空は青いのに、雨、降らせちゃうの…?」
「うん、仕事だからね」
「こんなに晴れてるのに、急に雨が降ってきたら、空の下でみんな
困っちゃうよ…!」
「そうなの…、でも、雨が降らないと空の下では困っちゃうらしいよ」
「ふ~ん、うっとうしいのになぁ…」
ニャンコは、そう言いながら上を見上げました。
「あっ…、ねぇ、ここは空のてっぺん…?」
ニャンコは、かみなりさまに聞きました。
「えっ、空のてっぺん…?」
かみなりさまは、ちょっと考えて言いました。
「空は、もっともっとも~っと続いてるんだよ」
「行ったことあるの…?」
「ないよ」
「じゃあ、なんで、もっともっとも~っと上って知ってるの…?」
「知らないよ、だけど、ここからも空のてっぺんなんて見えないから」
かみなりさまは、そう言うと仕事を始めました。
『ドンドン、ドンドン、ドンドン、ドンドン!』
かみなりさまが目の前の、かみなりさまより大きな太鼓を叩き続けると、
ニャンコとかみなりさまの周りの青い空はモクモクモクモク真っ黒な
雨雲でいっぱいになりました。
『ドンドン、ドンドン、ドンドン、ドンドン!』
かみなりさまは、まだ太鼓を叩き続けます。
『ゴロゴロ、ゴロゴロ、ゴロゴロ、ピカッ、ピカッ、ピカッ、ピカッ』
もっと大きな音が鳴って、イナビカリが現れました。
「へ~、すごいなぁ…!」
ニャンコのその声に応えるように、雨雲から雨が吹き出してました。
「うわ~、雨だ~!」
ニャンコの大きな声が空に響きました。

ニャンコはまたフワフワ浮いて…。
気が付くとまた、もといた草はらに戻っていました。
「あれ~?」
空を見上げると…、青空でした。
「あれ~?、雨はどこ…?、かみなりさまは…?」
ニャンコは、顔をこすって、あくびをしました。
「夢だったのかなぁ…?」
ニャンコがグルッと辺りを見回すと、草はらの草からは雨の雫が落ちて
いました。
「今度は…、空のてっぺんを見てみたいなぁ…」
ニャンコは、草はらをコロコロ転がりながら思いました。


-おわり-











ショートストーリー26怪物になって…。

『怪物になって…。』

怪物になって追いかけてくる。
話をしている時も、お菓子を食べている時も、ゲームをしている時も、
買い物をしている時も、テレビを見ている時も、ひょっとしたら眠って
いる時も、そして、今、こうしている時も…。
時間は大きな大きな怪物になって、いつもいつも追いかけてくる。

たまには、怪物がお休みしてくれる時もあったらいいなぁ…。
思いついた時にごはんを食べて、思いついた時に寝て起きて、
好きなだけ買い物したりして…。
ずっとずっとお話書いて…。

怪物になって追いかけてくる時間…、でも、仲良くしなくちゃね…!


-おわり-











ショートストーリー25言葉の気持ち

ショートストーリー25


『言葉の気持ち』

「もうどうでもいいよ…!」
彼は、吐き捨てるように強くそう言いました。
ふと彼の顔を見ると、その瞳からは涙が零れていました。
たくさんの涙と共に彼の瞳からは淋しさと悲しみがたくさん
溢れ出していました。

「なによ!」
彼女は、そう言って自分の部屋に入ってしまいました。
彼女の瞳からも涙が溢れ、彼と同じように淋しさと悲しみが
たくさん溢れ出していました。

強い思いが何故だか心の気持ちを隠してしまい、うらはらな言葉の
気持ちをぶつけてしまいます。
彼の心の気持ちは彼女の心に、彼女の心の気持ちは彼の心にちゃんと
伝わってくれるでしょうか…?

どうか、言葉の気持ちが二人を邪魔しませんように…。

₋おわり-













ショートストーリー24ぼくの気持ち

ショートストーリー24


『ぼくの気持ち』

「あいつにまた、針出されたよ!」
「こわいよね!」
「ぼくなんか昨日、かまれそうになったよ」
「みんなと仲良くしたくないのかなぁ…?」
はりねずみくんには、みんなのおしゃべりが聞こえていました。
『違うよ!ぼくだってみんなと仲良くしたいんだ…、だけど…』
はりねずみくんは、小さな心で思っていました。

ある日、はりねずみくんは、木の影にいる人間に気が付きました。
小さな人間と大きな人間…!
『あっ…!、みんながあぶない!』
はりねずみくんは、思わず、人間のそばに行き、体にいっぱい力を入れて
体中の針を思いっ切り突き立てました。
「ぼくたちの森から出て行け!」
人間は、はりねずみくんの針に驚いて、森から離れて行きました。

りすくんが、はりねずみくんに近づいてきて言いました。
「ありがとう!、キミは、ぼくたちのことを守ってくれたんだね!」
「ぼくは…」
「キミは、ぼくたちのことが嫌いなのかと思ってたよ」
「違うよ!、ぼくは…、ずっとみんなと仲良くしたかったんだ!」
「えっ、そうだったの…?」
「うん…、だけど…、みんながぼくを見たら怖がるから、つい…」
「キミもぼくたちが怖くて、針を出したりしてたの…?」
「うん…」
「な~んだ、ぼくたち、ただお互いの気持ちが解らなかったんだね」
「ごめんね、怖がらせちゃって…」
「ううん、ぼくたちだって、ちゃんとキミの気持ちを聞けば良かったんだね、
ごめんね」

「さっきのはりねずみ怖がったわね~」 
お母さんがぼうやに言いました。
「きっと、急にぼくたちが来ちゃったから、びっくりしちゃたんだよ!」
ぼうやは、笑顔でお母さんに応えました。


-おわり-















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