ショートストーリー25
『言葉の気持ち』
「もうどうでもいいよ…!」
彼は、吐き捨てるように強くそう言いました。
ふと彼の顔を見ると、その瞳からは涙が零れていました。
たくさんの涙と共に彼の瞳からは淋しさと悲しみがたくさん
溢れ出していました。
「なによ!」
彼女は、そう言って自分の部屋に入ってしまいました。
彼女の瞳からも涙が溢れ、彼と同じように淋しさと悲しみが
たくさん溢れ出していました。
強い思いが何故だか心の気持ちを隠してしまい、うらはらな言葉の
気持ちをぶつけてしまいます。
彼の心の気持ちは彼女の心に、彼女の心の気持ちは彼の心にちゃんと
伝わってくれるでしょうか…?
どうか、言葉の気持ちが二人を邪魔しませんように…。
₋おわり-
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