『彼女のひとり暮らし2』
彼女には生まれた時から体に障害があり、車椅子で生きています。
彼女は、ずっと長い間ひとり暮らしがしたいと思っていました。
20歳
施設の中の彼女は、友達が大阪府でスタートした“介護人制度”を
利用してのひとり暮らしを考えていることを聞きました。
この制度は、“利用者本人が誰か個人に生活介護や外出介護をお願いして、
介護に入ってもらった時間を大阪府に申請し、時給で計算された介護料が
利用者本人に支給され、その介護料を介護者に支払う”というものでした。
その制度には、時間数の制限などはありません。
『私にもできるかも!』
彼女も成人式を迎えました。
“自分で時間を決めたり、自分で生活を組み立てる、若いうちにそんな生活
がしたい”彼女の心は盛り上がっていました。
毎日友達に様々なことを聞いていました。
彼女は、様子を窺うように、母親に制度の話や友達の話をしてみました。
「そんなん、上手いこといく訳ないわよ!あんたはそんなこと考えてない
やろね!」
母親は、既に怒っていました。
考えて考えて、まだ母親と戦う力がないことに気づきました。
彼女は、ひとり暮らしを諦めてはいませんでした。
『いつかは、きっと…!』
彼女のストーリー番外編1
〝彼女のひとり暮らし3〟へつづく
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