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小説 僕のいもうと5

『僕のいもうと』5

私は、大好きなお兄ちゃんが転校してしまうことを知りました。
「えっ、なんで…?」
びっくりしてお姉ちゃんたちに聞きました。
「家の区域の学校に通わなあかんようになったんやって、だからお兄ちゃんも
よその学校に行かなあかんようになったんやって…」
「もうこの学校にはいられへんの…?」
「うん…、そうやなぁ…」
私は、泣いてしまいました。
「悲しいよな、うちらも悲しいよ、だけど…、卒業する前にみんなとお別れせな
あかんお兄ちゃんが一番悲しいし寂しいと思うねん、だからな、お兄ちゃんの
前では、泣かんようにしよな、約束やで!」
「うん…!」

『泣いたらあかん…!』
私は、お兄ちゃんの顔を見て泣きそうになるのを一生懸命に我慢していました。

それまでと変わらず、みんなでトランポリンで遊んだり、散歩に行ったり、
買い物に行ったり、学校で勉強したり、ごはんを食べたり、お兄ちゃんと
手紙の交換をしたり…、時間は私たちの寂しい気持ちと、私の我慢と一緒に
当たり前に過ぎていきました。

-僕のいもうと6へ続く-










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