彼女のストーリー番外編1
『彼女のひとり暮らし8』
彼女には生まれた時から体に障害があり、車椅子で生きています。
彼女は、ずっと長い間ひとり暮らしがしたいと思っていました。
48歳
彼女は現在(いま)、家を出てヘルパーさんに介助に入ってもらい
車椅子住宅で暮らしています。
今年で8年になります。
あの時、家族に事業所にきてもらい、話し合いをしました。
ヘルパー制度のことなどを事業所の人に説明してもらい、やっと家族は
ひとり暮らしを許してくれました。
市営住宅に申し込み、一度目で抽選に当たりました。
その年の12月、彼女はひとり暮らしを始めました。
それからまもなく、彼女の体の状態は、一人で電動車椅子を運転して
出掛けることが難しくなりました。
『間に合った…』彼女は心から思いました。
「頸椎症ですね、体がオーバーヒートしたんでしょう」
「そうですか」
「かなり頑張ってはったんですね」
彼女は、今、好きな髪型をして、好きな服を着て、愛する人と時間を
過ごし、自分を生きています。
あの頃、一人で出掛けられたり、色んなことができるようになったのは、
彼女が現在(いま)を生きるための神様からのサプライズだったのかも
知れませんね。
彼女は、ひとり暮らしを諦めはしませんでした。
彼女のストーリー番外編1
〝彼女のひとり暮らし〟おわり
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