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ちびちゃんストーリー38お姉ちゃん

『お姉ちゃん』
(これは物語です)

赤ちゃんが生まれました。
ちびちゃんたち双子の姉妹の下にもう一人女の子が生まれました。

「妹、かわいかったね」
「うん!」
二人は、病院に赤ちゃんに会いに行ってきました。

二人は、生まれてきた妹に自分たちを何て呼ばせるか話し合っていました。
「何て呼ばせる…?、お姉ちゃん二人いるのにややこしいじゃん」
妹の言葉にちびちゃんが言いました。
「姉ちゃんの前にそれぞれの名前つけたら…?」
「えっ、ちびちゃんだったら、ちび姉ちゃん…?」
「うん…、でも、何か変かなぁ…?」
「うん、何か変だよ、ちび姉ちゃんなんて」
「そうだね…」
「うん、ちびちゃんはちびちゃんがいいよ」
「じゃあ、私、“ちびちゃん”でいいよ」
「じゃあ、私が“お姉ちゃん”ね」
「うん、いいよ」
二人の話し合いは終わりました。

ちびちゃんは“ちびちゃん”妹は“お姉ちゃん”今はまだ赤ちゃんの妹に
そう呼ばせることに二人で決めました。


-おわり-











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ちびちゃんストーリー37帰っておいで

(これは物語です)


『帰っておいで』

ちびちゃんは、家族と離れて、ちびちゃんと同じように立って歩くことが
できなかったりするお友達と学校の寄宿舎で暮らすことになりました。

「寄宿舎入ったら、私、もう、家に帰って来れへんのかなぁ…?」
寄宿舎に行く何日か前、ちびちゃんが同じ歳の妹に言いました。
「え~、そんなことないやろ~、そんなん寂しいやん!」
「うん、でも、寄宿舎遠いみたいやし…」
「そうなん…?」
「うん、それに、お父さんもお母さんも仕事で、学校に送れへんから、
私、寄宿舎に入るんやもん」
「そうか~、学校には毎日行かなあかんもんなぁ…」
「そうやろ~、やっぱり、もう帰って来れそうにないやんなぁ、私…」
二人は黙ってしまいました。

「寄宿舎で泣いたらええやん!」
妹が、とてもいいことを思いついたみたいに言いました。
「えっ、何で…?」
ちびちゃんは、不思議に思って聞きました。
「だって、ちびちゃんが普通にしてたら、寄宿舎の人は、ちびちゃんは
ずっと寄宿舎にいても大丈夫なんやなって思うやん、でも、ちびちゃん
が泣いたら、よっぽど家に帰りたいんやなって思ってくれるかもしれん
やん!、そしたら、お母さんたちにも言うてくれて、帰って来れるかも
しれんやん、な!」
妹は嬉しそうに言いました。
「そっか!」
妹の言葉に、ちびちゃんも嬉しそうに頷きました。

寄宿舎に連れて来られたちびちゃんは、いつ泣こうかいつ泣こうかと
考えていました。
でも、寄宿舎のお姉ちゃんお兄ちゃんたちも先生たちも、まだ小さい
ちびちゃんのことをとても可愛がってくれました。
それに週末には、もう帰れないかもって思っていたお家にも帰れて、
妹たちにも会えることが解りました。
『な~んや、大丈夫やん!』
ちびちゃんは、『いつ泣こうか…』を忘れていきました。

「ちびちゃん、帰って来れてよかったな」
「うん!」
「また帰っておいでな」
「うん!」

-おわり-










ちびちゃんストーリー36あれやって!

『あれやって!』

「これ読んで」
ちびちゃんのちっちゃな妹は、いつもちびちゃんの所に本を持って
来て言いました。
「いいよ、どれ…?」
「これ」
妹はそう言って、ちびちゃんに持って来た本を見せます。
「えっ、またシンデレラ…?」
ちびちゃんが言うと妹はいつもこう言います。
「うん、あれやって!」
“あれ”とは本に出て来る人物に合わせて声を変えて読むことです。
妹は、何度も読んでもらっている“シンデレラ”のストーリーも次に
出てくるセリフも、もう全部覚えています。
でも、“あれ”をやってもらうのは、大好きな“シンデレラ”がいいみたいです。
“シンデレラ”の本の表紙は、もう破れてなくなってしまっています。
まず、座っているちびちゃんの前に本を置いて、妹がその横に座って本の
ページをめくります。
そして、お話の始まりです。
「ある所にシンデレラという女の子がいました…」
ちびちゃんが本を読み始めると妹は、ワクワクして聞いています。
そして、1ページ終わると中々ページがめくれないちびちゃんに代わって
妹がページをめくります。
「シンデレラ!、何をしているの!」
「はい、お姉さま」
「早く掃除をして!」
ちびちゃんがセリフの所を声を代えて読むと本当に嬉しそうに聞いています。
「もう一回読んで!」
お話が終わると妹はいつも言います。
「もう一回…?」
「うん!」
「いいよ」

「これ読んで」
ある夜、妹が“シンデレラ”を持って来ました。
「寝ながらは読めないよ」
もう寝ようとしていたちびちゃんがそう言うと、妹は仕方なさそうに
“シンデレラ”を片付けました。
ちびちゃんは、そんな妹をとても可愛く思いました。
「本の代わりにお話してあげようか…?」
ちびちゃんがそう言うと妹は、嬉しそうに応えてくれました。
「うん!、お話して!」
それから、いつものように言いました。
「“あれ”やって!」
「うん、いいよ」
ちびちゃんは、自分で考えたお話を妹にしてあげました。
冒険ものやヒーローものなどたくさんのお話を“あれ”でしてあげるように
なりました。
「もう一回やって!」
一つのお話が終わると妹はいつもそう言いました。
そこで、ちびちゃんは短いお話をたくさんしてあげることにしました。
そして、出来たお話、お家の冷蔵庫の中の食べ物が登場する“冷蔵庫
シリーズ”は、妹のお気に入りのお話になりました。

「あれやって!」
妹が言うと、ちびちゃんは、いつもお話をしてあげます。
もちろん、起きてる時には、“シンデレラ”の本を“あれ”で読んであげる
こともあります。


-おわり-









ちびちゃんストーリー35ねごと

(これは物語です)

『ねごと』

ちびちゃんと、同じ歳の妹は、自分たちの部屋にある二段ベットの
上と下で寝ています。
歩けないちびちゃんが下のベットで、歩いてはしごを昇れる妹が
上のベットで寝ています。
ベットに入ってからは、眠たくなるまで二人でしりとりをしたり、
二人で一緒に心の中で同じ歌を歌い出し、ある歌詞の所に来て声を
出した時に同じ所を歌っていて声が揃ったら成功なんていう二人で
考えたゲームをしたり、お話をしたりしていました。
二人だけの『おやすみ』の合図もありました。

その日もお話をしたり、ゲームをしたりした後、『おやすみ』を
して二人は眠りにつきました。

真夜中、ちびちゃんが上で寝ている妹の小さな声に気づきました。
「ちびちゃんがいるからじゃん…」
「えっ、何…?」
ちびちゃんは、妹が何を言っているか解らなくて聞き返しました。
「ちびちゃんがいるから、私、いつもお留守番ばっかりじゃん!」
上から聞こえて来た妹の言葉にちびちゃんは悲しくなりました。

「ちびちゃんがいるから、一緒にお留守番しててね」
お母さんはいつも小さい妹だけを連れてお出かけをします。
いつも二人だけでお留守番です。

「何でそんなこと言うの…!」
悲しくなったちびちゃんは、大きな声で言ってしまいました。
「こんな夜中に何ケンカしてんの!」
ちびちゃんの大きな声を聞いてお母さんが部屋に入って来ました。
「早く寝なさい!」
お母さんがそう言って下のベットのちびちゃんにお布団をかけ直して
から上のベットを覗き込んみました。 
「あら、寝てるじゃないの」
お母さんの言葉を聞いてちびちゃんはびっくりしました。
『えっ、ねごと…?』

「一人で何言って言ってんの、早く寝なさいよ」
お母さんがもう一度、ちびちゃんのベットを覗いてから部屋を出て
行きました。

『な~んだ、ねごとか…』
ちびちゃんはほっとしました。
でも、何故かちょっと悲しい気持ちが残ったまま眠りました。


-おわり-






ちびちゃんストーリー34ブランコとチョコレート

(これは物語です)

『ブランコとチョコレート』

ちびちゃんは、家族と離れて、ちびちゃんと同じように立って歩くことが
できなかったりするお友達と学校の寄宿舎で暮らしていました。

ちびちゃんとちぃちゃんには、寄宿舎に大好きな先生がいました。
先生は、いつも優しくて、ちびちゃん達のお話を聞いてくれました。

ある日、ちぃちゃんがちびちゃんにそっと言いました。
「ちびちゃん、先生に一緒にチョコ渡さへん…?」
「えっ、チョコレート…?」
「もうじきバレンタインデーやろ、女の子が好きな男の人にやん」
「あっ、そうか~、うん、私もちぃちゃんと一緒にチョコレートあげる」
ちぃちゃんは、ちびちゃんと仲良しの車椅子のお姉ちゃんです。

バレンタインの日、ちびちゃんとちぃちゃんは、チョコレートを一つずつ
持って、車椅子をこいで先生の所に行きました。
「渡したい物があるんやけど」
ちぃちゃんが先生に小さく声をかけました。
「二人で…?」
先生はちぃちゃんとちびちゃんを見て聞いてくれました。
「うん」
ちびちゃんも小さく応えました。
「わかった、じゃあ、もうちょっとで仕事の時間終わるから、待ってて
くれる…?」
先生は、優しく言ってくれました。

ちびちゃんとちぃちゃんがドキドキしながら待っていると、先生がいつもの
洋服とはちょっと違う洋服を着て、ちびちゃんとちぃちゃんの所に来てくれました。
「お待たせしました、お嬢様方」
先生は、少しおどけた感じで言って、お辞儀をしました。
ちびちゃんもちぃちゃんも大きな声で笑いました。
「三人でデートしよか!」
先生は、優しく笑ってちびちゃんとちぃちゃんに言いました。
「うん!」
ちびちゃんとちぃちゃんは笑顔で応えました。

先生は、二人の車椅子を押しました。
二人がドキドキしていると、寄宿舎の裏庭に着きました。
そこには、白い色で左右両側に椅子のあるブランコがありました。
「ブランコ乗ろか、デートやし…」
「うん!」
二人はまた笑顔で応えました。
先生がちびちゃんとちぃちゃんを順番に車椅子から抱き上げて、
白いブランコの椅子に座らせてくれました。
「両手に華で嬉しいなぁ」
真ん中に立ってブランコをこいでくれながら先生は言いました。
それから、先生が順番に二人の隣に座ったりしながら、
三人で楽しくお話をしました。
ちびちゃんとちぃちゃんにとって、とても楽しくて幸せな時間でした。

夕日が出てきて、夕食の時間が近づいて来ました。
「そろそろ帰ろか」
先生はそう言って、順番に、今度は車椅子に乗せてくれました。
先生が二人の車椅子を押そうとした時、ちぃちゃんがあわてて言いました。
「これや、チョコレートや、これ渡さな」
「あっ、私も!」
先生もあわてて、車椅子に座っている二人の前に立ちました。
「はい、これどうぞ、私の気持ちです」
ちぃちゃんが丁寧に先生にチョコレートを渡しました。
「私もこれ…」
ちびちゃんは、何だかとてもドキドキしてしまいました。
「ありがとう」
先生は、二人にお礼を言ってくれた後、聞いてくれました。
「バレンタインのデートのつもりやったけど、楽しかった…?」
「うん、楽しかった!」
二人は、精一杯の笑顔で応えました。


-おわり-











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