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ちびちゃんストーリー43なんで…?

(これは物語です)

「もうじきお客さん来るから、ちびちゃんお部屋に行ってなさい」
お母さんはが言いました。
「はーい」
ちびちゃんは、よつばいで自分の部屋に行きます。
お客さんが帰るとちびちゃんは部屋を出て来て、みんなのいる
リビングでごはんを食べたりします。
『私、お部屋に行かなきゃ!』
いつもそうしているうちに、ちびちゃんは、もうじきお客さんが来ると
解ると、当たり前のように自分で部屋に行くようにもなりました。

「なんでちびちゃんはいつもお客さんが来ると、違うお部屋に行っちゃうの…?」
いつも不思議に思っていた同じ歳の妹がちびちゃんに聞きました。
「お母さん、お客さんに可愛そうって思われたら嫌でしょうって」
「ふ~ん、お客さん、なんで可愛そうって思うのかなぁ…?」
「わかんない、でも、私、お客さんの時はいない方がいいんだよ」
「ふ~ん、なんか変なの」

妹の友達がお家に来る日、お母さんがまた言いました。
「ちびちゃん、そろそろあっちのお部屋に行ってなさい」
「はーい」
ちびちゃんもまたよつばいで違う部屋に行こうとしました。
「なんで…?、なんでちびちゃんはお客さんが来たら、いつも違う
お部屋に行かなきゃいけないの…?、ちびちゃんも一緒に遊ぼう!」

ちびちゃんは、その日、妹と、妹の友達と一緒に遊びました。


-おわり-







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ちびちゃんストーリー42りんごあめ

(これは物語です)

『りんごあめ』

今日は夏祭り、賑やかにいろんな屋台が並ぶそうです。
「車椅子であんな人のいっぱいの所に行ったら大変だから、ちびちゃんは、
お家で待ってようね」
お母さんは、いつもちびちゃんにそう言います。
「私も言ってみたい!」
ちびちゃんは、いつもその言葉をグッと呑み込んでいました。
妹たちは、お母さんにゆかたを着せてもらっています。

お家を出る時、ちびちゃんと同じ歳の妹がちびちゃんに言ってくれました。
「おみやげ、買って来てあげるからね」
「うん!」
ちびちゃんは、とても元気な声で応えました。

妹が買ってきてくれた“りんごあめ”は、棒のついたちっちゃな丸いあめの
中に、とてもちっちゃなりんごが入っていて、りんごの赤い色がキラキラ
していていました。
あめをなめるととても甘くて、カリッとかじると今度は、りんごの味がしました。
『かわいくておいしい…!』
ちびちゃんは“りんごあめ”が大好きになりました。

「ちびちゃん、おみやげ何がいい…?」
夏祭りに行く時は、妹がちびちゃんに聞いてくれるようになりました。
「りんごあめ!」
ちびちゃんは、決まってこう応えていました。

ちびちゃんがもう少し大きくなった頃、ちびちゃんたち家族はおばあちゃんの
住んでいる街に引っ越しました。

この街にも夏祭りはありました。
「ちびちゃんも一緒にお祭り行こか」
夏祭りの日、おばちゃんが言ってくれました。
「大変よ!」
お母さんがおばちゃんに言いました。
「大丈夫、大丈夫」
おばちゃんは、ニコニコ笑ってそう言いました。

ちびちゃんは、とうとう憧れの夏祭りに妹たちと一緒に連れて行ってもらえる
ことになりました。
お祭りの屋台の灯りがたくさん見えてきました。
『わぁ…!』
ちびちゃんには、とってもキラキラして見えました。
ベビーカステラにわたあめ、フランクフルト、焼きとうもろこし、焼きそば、
たこ焼き、当てもの、きれいに光るおもちゃ、お面にスーパーボール、
そして、“りんごあめ”、色々なものを売っている屋台がたくさん並んでいました
ちびちゃんも車椅子を押してもらって、妹たちと一緒にたくさんの人の中、屋台
を見ながら進みました。
「あれがね…」
「これはね…」
妹たちは、ちびちゃんに色々教えてくれました。

「おばちゃん、あれ買って」
妹たちは、嬉しそうに色々買ってもらっていました。
「ちびちゃんは何がほしい…?」
夢の世界のちびちゃんにおばちゃんが聞いてくれました。
「りんごあめ!」
ちびちゃんは、“大好きなりんごあめ”を持ちながら夏祭りを思いっきり楽しみました。


-おわり-









ちびちゃんストーリー41テレビこわれた!

(これは物語です)

『テレビこわれた!』

今日は、お父さんとちびちゃんと同じ歳の妹でお留守番です。
お母さんは、小さい妹を連れて京都に住んでいるおばあちゃんの所に
お泊まりに行っています。

お父さんが作ってくれた晩ごはんを食べて、二人で遊んで、パジャマに
着替えて、ちびちゃんと妹は、いつものように自分たちの部屋の二段
ベットで“おやすみ”しました。

真夜中、ちびちゃんと妹は珍しく目を覚ましました。
「あれ~、お父さんいない」
ベットから降りてきて妹が言いました。
“真夜中にし~んとしたお家で二人だけ”、ちびちゃんと妹はとても怖く
なりました。

妹が泣き出しました。
ちびちゃんはベットから降りて、よつばいで妹の所に行きました。
「お父さん、どこ行っちゃったのかなぁ…」
ちびちゃんも妹と同じように泣き出しました。
「もう!、真似しないでよ!」
妹が泣きながら怒って言いました。
「真似してないもん!」
ちびちゃんも泣きながら怒って言いました。
「ほら、真似してるじゃん!」
「真似してないってばぁ!」
二人は、しばらく言い合っていました。

「テレビ見よ」
やがて、妹がちびちゃんに向かって言いました。
『テレビ付けたら音とかあるから怖くなくなるかも…』
二人でテレビのある部屋に行って、妹がテレビを点けました。
次の瞬間、二人は、座ったまま凍り付きました。
「テレビこわれた!」
妹は、そう言って、また泣き出しました。
テレビの画面には、灰色の砂のようなものが映っていて、ザーッと
音がしていました。
まだ小さいちびちゃんと妹は、こんなふうになっているテレビを見た
ことがなかったのです。
二人は、思いっきり救いを求めたテレビのこの姿に大きなショックを
受けました。
「テレビ何でこわれたの…?」
ちびちゃんが小さな声で妹に聞きました。
「私、わかんないよ!」
妹は、また泣き出しました。
ちびちゃんもまた泣き出しました。
「真似すんのやめてってば!」
「だから、真似してないってば!」
二人は、また泣きながら言い合いました。

“カチャ”
言い合いが続いて、二人が疲れてきた頃、玄関のカギを開ける音が
しました。
「あっ、お父さん帰ってきた!、怒られる!」 
妹はそう言うと、あわててテレビを消して、部屋に向かいました。
ちびちゃんもよつばいであわてて後をついて行きました。
妹は、“トントン”と二段ベットのはしごを昇って、寝たふりをして
しまいました。
ちびちゃんも一生懸命、早くベットに上がろうとしました。

お父さんが部屋に入ってきてしまいました。
「ちびちゃん、何してんの…?」
「オシッコ行ってたの」
「そうか、早く寝なさい」
お父さんは、ちびちゃんをベットに寝かして、お布団をかけてくれました。
『お父さん、帰ってきてよかった…!』
ちびちゃんも妹も、あんなに泣いたことも、もう遠い記憶になってしまう
ほど安心して、また二段ベットで眠りにつきました。

“テレビ画面の灰色の砂とガーッの音は、真夜中で放送が終わっていた
から”そんな訳を知るのは、ちびちゃんと妹がもう少し大きくなって
からのことです。


-おわり-








ちびちゃんストーリー40おばあちゃんのカバン

(これは物語です)

『おばあちゃんのカバン』

ちびちゃんたち家族は、おばあちゃんのお家の近くにあるマンションに
引っ越してきました。

おばあちゃんは、時々、ちびちゃんのお家に来てくれます。
ちびちゃんも、妹たちもとっても嬉しくてニコニコでした。
ちびちゃんも妹たちもおばあちゃんが大好きでした。
それに、おばあちゃんが来てくれると、ちびちゃんたちは、何だかいつも
よりお母さんに怒られなくなります。

「これ、どうですか」
おばあちゃんは、そう言って、カバンからおみやげを出して、おばあちゃん
に駆け寄って行った妹たちに渡します。
「ありがとう!」
妹たちは、喜んでおみやげを開けたり食べたりします。
おばあちゃんはしばらくニコニコ妹たちを見てから、座っているちびちゃん
の側に来てくれます。
おばあちゃんは着物を着ていて、側にいるとおばあちゃんのお家に行った時
にするとてもいい臭いがします。
ちびちゃんは、その臭いも大好きでした。

「さっ、あげましょ、一つ、どうですか」
おばあちゃんはそう言って、妹たちと同じおみやげをカバンから出して、
ちびちゃんにも渡してくれました。
「あけてあげよか…?」
そう言って、おみやげを開けてくれました。
「ありがとう!」

ちびちゃんは、おみやげを食べたり見たりしていましたが、ちょっと気に
なっておばあちゃんに聞いてみました。
「カバンの中、後、何が入ってるの…?」
「さあ、何が入っているんでしょ、わかりませんねー」
おばあちゃんは、そう言って、カバンの中身を出して見せてくれました。
『カギに、ハンカチ、ポケットティッシュ、お財布に、目薬…』
「後は、何でしょ…」
最後にあめ玉が出てきました。
「どうですか、食べますか…」
おばあちゃんは、そう言って、カバンから出てきたあめ玉をちびちゃん
にくれました。

『おばあちゃんのカバンって、何でも出て来るなぁ…』
ちびちゃんはとても不思議に思いました。


-おわり-











ちびちゃんストーリー39お揃いのパジャマ

(これは物語です)

『お揃いのパジャマ』

ちびちゃんと、同じ歳の妹は、いつもお揃いのパジャマを着て寝て
いました。

おやすみの時間、赤とピンクの生地に茶色いスヌーピーの絵が描いた
いつものパジャマに着替えながら、妹がちびちゃんに言いました。
「これ、全く同じパジャマだから、どっちがどっちのパジャマか
わからないよね」
「そうだね、いつも適当に着たりしてるけど」
ちびちゃんは、パジャマに首を通してから応えました。
「ちゃんと自分のがわかった方がいいと思わない…?」
「うん、思う」
「だから、どっちかのパジャマにしるし付けようよ」
「しるしってどんな…?」
「私、りんごのアップリケ持ってるから、それ、付けようよ」
「付けられるの…?」
「うん、アイロンで付けられるやつだから、私、付けれるから」
「うん、わかった!」
「そしたら、アップリケが付いてる方と付いてない方で解るでしょ」

次の日、二人は、自分たちの部屋でパジャマにりんごのアップリケを
付けました。
アイロンをお母さんに内緒で部屋に持ってきて、ちびちゃんも妹の横
に座って、二人でワクワクしながら付けました。
「ほら、かわいいじゃん!」
「ほんと、かわいいじゃん!」
妹が広げたパジャマの胸の所にりんごのアップリケはチョコンとかわ
いく付いていました。
『いいなぁ…』
ちびちゃんは、ちょっと思ってしまいました。
だって、妹の手でアップリケの付けられたパジャマは、間違いなく
妹が着るんだから…、です。

『まあ、どっちがどっちのパジャマか解るようになってよかった!』


-おわり-










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