沖縄旅行4
早起きと青い空2
「賑やかで寝られへんわ」
「飛行機で寝たらええやん」
「そやな」
たくさんの人の荷物と賑やかに飛び交っている韓国語のような言葉が
はるかに乗っている私たちが睡魔を癒やすのを遮っていました。
関西空港に到着して、搭乗手続きを済ませ、しばらく空港を探索し、
手荷物チェックをして…、〝飛行機の出発の2時間前から空港に
缶詰め状態なんて…〟いつもながらウンザリしはじめた頃、やっと
搭乗口が開く時間になりました。
自分の車椅子を預け、空港の車椅子に乗り換えて、飛行機に入り、
彼とCAさんに座席に座らせてもらいました。
飛行機が離陸を始めて、いよいよ沖縄に向かいます。
〝飛行機で寝よな〟合い言葉はまたみごとに打ち砕かれました。
梅雨前線のために、飛行機は思っていたより揺れて、同じ飛行機に
乗っていた学生服の女の子たちの声がその度に〝キャーキャー〟
団体で聞こえてくるのです。
「寝られへんな」
彼が〝はるか〟の時より小さな声で呟きました。
「うん…」
私も揺れに少しの恐怖を感じていました。
“早起きと青い空3”へつづく
PR