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小さな羽根Ⅰ 小さな羽根の天使4

(これは物語です)

Ⅰ 小さな羽根の天使4

「私ね、飛ぶの遅いから、いつも、からかわれるの…」
「あいつは、僕のこともいつもからかってくるんだ」
「そうなの…、じゃあ、かわいそうな子なのね…」
「えっ、かわいそうって…?」
「じょうずに仲良く出来ないのよ、きっと…」
「僕たちと仲良くしたいってこと…?」
「うん、きっと、私たちのこと、知りたいのよ」
「そうなのかなぁ…?」
「だけど、うまく出来ないから、からかったりしちゃうのよ…」
「ふ~ん、そうなのかなぁ…?」

「私も、もっと早く飛べるようになりたいなぁ…!」
「大丈夫だよ!」
「えっ…」
「僕のこっちの羽根、小さいでしょ」
「ほんと、小さいね…」
「だから、僕もうまく飛べないし、飛ぶのも遅いんだ」
「私と一緒なの…?」
「うん、だけど、大人になったら大きくなるんだ!」
「そうなの…?」
「うん、ミーメも大丈夫、大人になったらその羽根は大きくなるよ」
「そうよね…!」
「大人になったら、早く飛べるようになるよ!」
「そうよね!、大人になったらね!」


ー“Ⅰ小さな羽根の天使5”へ続くー
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小さな羽根Ⅰ小さな羽根の天使3

(これは物語です)

Ⅰ 小さな羽根の天使3


「遅いんだよ!、もっと早く飛べよ」
「一生懸命に飛んでるわ…、でも…、これ以上は早く飛べないの!」
「ほら、また泣いた」

「やめなよ!、女の子泣かせちゃだめだよ」
「だって…、こいつ飛ぶの遅いから」
「でも、一生懸命に飛んでるんだよ」
「じゃあ、何でだよ、お前みたいに羽根、小さいからかっ!」
「もうやめなよ!、からかったりするのは」
「お前も飛ぶの遅いから、こいつかばってるのか…?」

ジュナは、自分と同じようにうまく飛べない、自分よりも少し小さな赤毛の天使の女の子と出逢いました。

「…、助けてくれてありがとう…」
「うん、大丈夫・・・?」
「うん、大丈夫!」 

その子の両方の背中の羽根は、仲間よりも少し小さな羽根でした。

「名前、何て言うの…?」
「私、ミーメ!」
「僕はジュナ、よろしくね!」
「うん、よろしくね」


ー“Ⅰ小さな羽根の天使4”へ続くー







小さな羽根Ⅰ 小さな羽根の天使2

(これは物語です)

Ⅰ 小さな羽根の天使2


「あっ、やっと帰ってきた、おっそいよな!」
「なんだよ!」
「また一つだけだよな…?、そんな羽根じゃあな」
「僕のこの羽根は大人になったら大きくなるんだ!」
「また、言ってるよ!」
「ほんとさっ、大人になったら僕だって早く飛べるようになるんだ!」

天使の仕事は、命を終えた全てのものにそのことを伝え、その魂を休ませるために“エデン”に連れて行くということでした。
その後の一つ一つの魂こと、いつまた“エデン”を旅立つのか、何に生まれるかは、神様が決めるのです。
命をまっとうしたものの魂を抱いて、“エデン”に連れて行くまでが天使の仕事なのです。
子供の天使は子供のままの魂を、大人になった天使は大人になった魂を連れて行くのです。
みんな一人で魂を迎えに行き、一人で静かにその魂を“エデン”まで連れて行くのです。

ジュナも仲間と同じ仕事をしていました。
右の羽根の小さなジュナは、うまくは飛べず、仲間のように早くも飛べません。
仲間よりもずいぶん遅く帰ってきても、一つの魂を“エデン”に連れて行くのが精一杯でした。
それでもジュナは、小さな魂を抱いて一生懸命に飛びました。


ー“Ⅰ小さな羽根の天使3”へ続くー







小さな羽根Ⅰ 小さな羽根の天使1

(これは物語です)

Ⅰ 小さな羽根の天使1


「おい、ジュナ、お前の羽根、何で片っぽだけ小さいんだ!」
「ほんとだ、片っぽだけ小さくて変だよ!」
「こっちの羽根は、大人になったら、ちゃんと大きくなるんだ!」
「ほんとかよ、そんなの!」
「ほんとさっ!」

ブロンドでちじれ毛の小さな天使、ジュナの背中の羽根は右が左よりとても小さかったのです。
ジュナは、いつも仲間の天使たちに仲間外れにされたり、からかわれたりしていました。

「向こうの雲まで誰が一番早く行けるか競争しようよ」
「うん、やろう」
「僕もやりたい!」
「僕も!」
「いいよ、一緒にやろうよ!」
「僕も入れてよ!」
「ジュナはダメだよ!」
「何でだよ!」
「お前、飛ぶの遅いから、仕事までに競争、終わらないだろ」

ジュナは、いつも一人でした。

ジュナは、大人なったら右の羽根も左と同じように大きくなると心から信じていました。


ー“Ⅰ小さな羽根の天使2”へ続くー







詩『ただ、そのために…』

大切な人が健やかで
大切な人が笑顔で
大切な人が心から笑える
そんな毎日が続いてほしい
今はただそれだけが願いだから

あなたのそばで健やかでありたい
あなたのそばで笑顔でいよう
あなたのそばで心から笑っていよう 

大切な人が笑顔で
大切な人が心から笑える
そんな毎日が続いてほしい
ただそれだけが願いだから

そのために私が今できるのは
ただそれだけのことだから
ただそれだけのことだけど
今のあなたには
とても大切なことだと思うから

大切な人が健やかで笑顔で
心から笑える幸せな時間が
いつまでも続きますように








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