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小さな羽根Ⅱ天使の願い4

『小さな羽根』

Ⅱ 天使の願い4

「もう少し歩いて頂きますけど、私の後をついてきて下さいね」
「はい…、ありがとうございます…」
「ええ…、ゆっくりで構いませんからね…」
「はい…」

ジュナとミーメは、天使の“エリア”に案内されて大きな扉の中へ入りました。
中には長い廊下が続いていて、その廊下の両側に少し小さな扉が幾つも並んでいました。しばらく歩くと、一つの扉の前で“エリア”が足を止めました。
“エリア”は、扉を小さくノックしました。
扉の中からは何も聞こえてはきませんでしたが、“エリア”は扉を開き、今度は自分は入らずにジュナとミーナに部屋の中に入るようにと促しました。
ジュナとミーメは、促されるままに部屋の中へと入りました。
“エリア”は、廊下側の扉の前に立ったまま、ジュナとミーメに部屋の奥に進むようにと伝え、小さく微笑んで会釈をし、〝バタン〟と扉を閉めました。

部屋の中に残されたジュナとミーメは“エリア”に言われた通り、ゆっくり部屋の奥へと進みました。

飾りけのない部屋の奥には、白い雲の椅子がありました。フワフワした雲の椅子には、〝フワリ〟と神様が座っていました。

「会って頂き、ありがとうございます」

ジュナは神様が座っている椅子の前で跪き、挨拶をしました。

ー“Ⅱ天使の願い5”へ続くー






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小さな羽根Ⅱ天使の願い3

(これは物語です)

『小さな羽根』

Ⅱ 天使の願い3

「お約束はございますか…?」
「いいえ…」
「それでは、しばらくお待ち下さい…」
「はい…、わかりました…」

ジュナとミーメは、長い間飛び続け神様のところに辿り着きました。
ジュナが入口に立っている門番の天使に“神様に会って話をしたい”と伝えると、
門番は、ジュナにしばらく待つように言い、門の中へと入って行きました。

そこは、ジュナたちが暮らしているところと同じように周りを白い雲に囲まれていて、
雲の隙間からは金色の光が差し込んでいました。
ジュナとミーメは待っている間の時間がとても長く感じました。

門番が出てきました。
ジュナとミーメにあの天使が案内すると門の前にこちらを向いて立っている天使を示しました。
ジュナとミーメは門番にお礼を言って、案内してくれるという天使の方に向かいました。

天使はジュナとミーメの方を見て柔らかに微笑み、軽く会釈をしてから“エリア”と名乗りました。
“エリア”はジュナとミーメに自分の後についてくるようにと伝えて、ゆっくりと歩き出しました。
ジュナとミーメもこの何処か優しげな天使の後について歩き出しました。

大きな門を入って少し歩くと、大きな扉の前に着きました。
“エリア”は扉を開き中に入り、ジュナとミーメにも中に入るように促しました。
ジュナとミーメが扉の中に入ると、“エリア”は〝バタン〟と扉を閉めました。


ー“Ⅱ天使の願い4”へ続くー







小さな羽根Ⅱ天使の願い2

(これは物語です)

『小さな羽根』


Ⅱ 天使の願い2


「君が一緒なら大丈夫だよ…!」
「えっ…?」
「もう、決めたんだ!」
「そうなの…」
「ミーメ、一緒に行ってほしいんだ…!」

ミーメは、その時、彼の瞳がとても輝いていることに気づきました。
彼のその瞳には、力強い光が宿っていました。
彼のその笑顔は、ミーメがとても好きな笑顔でした。

「ええ、一緒に神様にお願いに行きましょう…!」
「ありがとう…!」

ミーメは、ジュナのこの笑顔をいつまでも見ていたいと思いました。

『彼の心が少しでも楽になりますように…、彼の悲しみが少しでも癒やされますように…』

ミーメの心は、いつのまにか、不安よりも願いでいっぱいになっていました。

「きっと大丈夫よね…!」
「ああ…、僕たちが天使に生まれることも神様がお決めになったのだから…!」
「そうよね…!」

ジュナとミーメは、子供の頃のように金色の光の中、手を繋いで神様のところに向かいました。
ジュナには、“エデン”の向こうまで飛び続けるのは困難なことでしたが、
ミーメと手を繋いでゆっくりと飛ぶことで、遠く遠く“エデン”の向こうまで
飛んで行くことができると信じていたのです。
ミーメとジュナは、希望と願いを抱いてゆっくりと飛んで行きました。


-“Ⅱ天使の願い3”へ続く-







小さな羽根Ⅱ天使の願い1

(これは物語です)

『小さな羽根』


Ⅱ 天使の願い1


「僕、神様のところにお願いに行こうと思うんだ!」
「神様のところに…?」
「ああ…!」
「だって、神様のところには、神様が私たちにご用意があって呼ばれた時にしか行ったことがないわ…」
「だけど、もう、僕は、このままの姿では生きていけないんだ…、僕の本当の姿、仲間と同じ姿にしてほしいって神様にお願いしたいんだ…!」

ジュナは一生懸命にミーメに伝えました。

ミーメは不安に思いました。
ジュナの心がまた傷つき、ジュナから笑顔が消えてしまうのではないかと…。

「神様は願いを聞き入れて下さるかしら…?」
「ああ…!、きっと大丈夫だよ!」
「でも…、神様のところは“エデン”よりもっと遠いのよ…」


ー“Ⅱ天使の願い2”へ続くー







小さな羽根Ⅰ小さな羽根の天使10

(これは物語です)

『小さな羽根』


Ⅰ 小さな羽根の天使10


「この羽根では、僕は、仲間と同じように仕事もできない…」
「あなたはいつも一生懸命に仕事をしているわ…!」
「一日一つの小さな魂を“エデン”に連れて行くのがやっとだよ…」
「ええ、一つ一つ大切な魂だもの…!」
「それに…、大人になっても小さいままの僕の羽根を見て、みんな、僕のことウソつきだと思ってるんだ…」
「あなたはウソなんかついていないわ、だって、私の羽根はあなたが子供の頃言ってくれた通り大きくなったもの…、でしょ…?」
「ああ…」
「それに飛ぶのだって…、あなたといつも練習していて、あの頃より速くなったわ…、ねっ!」
「ああ…、ありがとう…、ミーメは僕の側でいつも笑ってくれる…」
「ありがとう…、ジュナ…、嬉しい…!」
「ミーメ、だから、僕は、仲間と同じ姿になって、ちゃんと君を守りたいんだ…、それに…、もう僕は、仲間たちにバカにされることにも影口にも耐えられないんだ…」
「ジュナ…」
「こんな体のままでは、もう…」

ミーメは、傷つき、悲しみに耐えているジュナの心を覗く度に彼を救ってあげたいと心から思うのでした。

『ジュナ…、どうすればあなたを救えるの…?』


ー“Ⅱ天使の願い1”へ続くー







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