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『赤ちゃん』4

(これは物語です)

「2.女の子」

-1-

赤ちゃんが生まれました。
女の子です。

ちっちゃな手・・・、ちっちゃな足・・・、ちっちゃな爪・・・、ちっちゃな目・・・、
ちっちゃな鼻・・・、ちっちゃな唇・・・。
ゆっくりと動かしています。
柔らかな命の輝きです。

小さな手で、差し出した指をギュッと握ります。
人のぬくもりを、もう、ちゃんと知っています。
かわいい笑顔だって、ちゃんと知っています。

スー、スー、静かな寝息をたてます。
柔らかな優しい匂いがします。

赤ちゃんは、生まれて、小さな命を生きています。

赤ちゃんは、ちょっと大きくなりました。

お兄ちゃんのことが大好きです。
いつも、お兄ちゃんにくっついています。

お兄ちゃんの真似っこです。
お兄ちゃんに怒られて泣いています。

赤ちゃんの命は、ちょっと大きくなって、大好きの心が育ちました。

-“赤ちゃん5”へ続く-






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『赤ちゃん』3

(これは物語です)

「1.男の子」

-3-

赤ちゃんは、高校生になりました。
新しい制服を着て、学校に通っています。

赤ちゃんは、青年になりました。

背も高くなりました。
優しい手をしています。

「どうしたん…?」
いつも、困っていると助けてくれます。
「大丈夫…?」
いつも優しく聞いてくれます。

引っ越しを一生懸命に手伝っています。
大きな棚だって、一人で組み立てます。

赤ちゃんの命は、大きくなって、優しい青年に育っています。

赤ちゃんは大人になりました。

小さい頃からのあの笑顔
フワ~っとした小さな優しい手
愛する愛される心
きっと変わってはいないでしょう…。

生まれた赤ちゃんの命は優しい大人に育っているでしょう…。

―“赤ちゃん4”へ続く-









『赤ちゃん』2

(これは物語です)

「1.男の子」

-2-

赤ちゃんは、小学生になりました。
ランドセルを背負って学校に通っています。

赤ちゃんは、男の子になりました。

「宿題、教えて」
算数の計算を、指を数えて、一生懸命に考えています。
「指、足りひんから、貸して」
指に触れた手は、まだまだ小さくて、優しい手です。

「これでいい…?」
一生懸命にお手伝いしてくれるようになりました。

赤ちゃんの命は、優しい心と一緒に、大きく育っています。

赤ちゃんは、中学生になりました。
制服を着て、学校に通っています。

赤ちゃんは、少年になりました。

「ありがとう!」
プレゼントをもらって、嬉しそうに言っています。

遊びに来たお友達みんなに、お茶を入れてあげています。
バレンタインに彼女からチョコレートケーキをもらいました。

赤ちゃんの命は、大きくなって、愛される少年に育っています。

-“赤ちゃん3”へ続く-







『赤ちゃん』1

(これは物語です)

「1.男の子」

ー1ー

赤ちゃんが生まれました。
男の子です。

赤ちゃんは、ぜ~んぶがちっちゃいです。
ちっちゃな手…、ちっちゃな足…、ちっちゃな爪…、ちっちゃな目…、
ちっちゃな鼻…、ちっちゃな唇…。
一生懸命に動かしています。
赤ちゃんは、生まれて、小さな命を生きています。

寝ているかごを動かしてあげると笑顔になります。
ちょっと止めてしまうと大きな声で泣き出します。
もう、ちゃんと“嬉しい”と“嫌”を伝えています。
たくましい命の輝きです。

赤ちゃんは、少し大きくなりました。

向こうからチョコチョコ走ってきます。
その姿は、大切な宝物のようです。

「お野菜、食べや、いっぱい食べたら、歩けるようになるからな!」
真剣な眼差しをこちらに向けています。
“ありがとう…。”

赤ちゃんの命は、大きくなって、優しい心が育ち始めました。


ー“赤ちゃん2”へ続くー








ショートストーリー3

(これは物語です)

『なかよし』

『鮮やかな色をしたきいろちゃん』と『澄み切った色をしたみどりちゃん』と
『可愛らしい色をしたぴんくちゃん』は、とてもなかよしでした。
みんなお互いの色を『いいな~』と思っていました。
まあるい形をした『きいろちゃん』と『みどりちゃん』と『ぴんくちゃん』は、
いつもいつも一緒に遊んでいました。、ぴょんぴょんはねて、おにごっこしたり、
かくれんぼしたり、ぶらんこをこぎあったり、お話をして笑い合ったり、
一緒にいると楽しくて楽しくて時間なんて忘れてしまうほどでした。
それでも、空が夕焼けに染まるころには、みんなそれぞれのお家に帰らなければなりません。
「今日も楽しかったね…」
「また明日遊ぼうね」
「うん、ばいばい…」
お別れの言葉を言い合う時は、みんな淋しくて淋しくて仕方ありませんでした。

そんなある日、『きいろちゃん』が言いました。
「ねぇ、私たち一緒になろうよ」
『みどりちゃん』がうなずきました。
「うん、そうすれば、ずっと一緒だもんね」
『ぴんくちゃん』もうれしそうに言いました。
「そしたら、もっと楽しくなるね」
そして『きいろちゃん』と『みどりちゃん』と『ぴんくちゃん』は、みんなそろって思いました。
「私たち、もっときれいな色になれるね」

『せ~の』三つの色は重なりました。三つのまあるい形は混じり合って、
一つのまあるい形になりました。
「一つになれたね」
みんなは喜びました。
ところが、いつもみたいにかくれんぼをしようとして…、
「誰が見つけるの…?」
おにごっこをしようとして…、
「誰がおいかけるの…?」
ぶらんこで遊ぼうとして…、
「誰がこいでくれるの…?」
ぴょんぴょんとびはねていました。
その時、一つのまあるい形になったみんなは、水たまりに映った自分たちを
見てびっくりしました。
「あれ、私たち何色…?」
そこに映っていたのは、鮮やかでもない透き通ってもいない可愛らしくもない、
きれいでもなくて見たこともない色のまあるい形でした。
「なんか、変…?」
「うん、変だね」
「どうしよう…?」
「離れようか…?」
「私たち、別々がいいみたい…」
「そうだね…」
一つのまあるい形は、『せ~の』でまた三つのまあるい形になりました。

『きいろちゃん』が言いました。 
「私たち、なかよしだけど、別々がいいね」
『みどりちゃん』はうなずきました。
「うん、私たち、別々でもなかよしだもんね」
『ぴんくちゃん』が嬉しそうに言いました。
「私たち、みんな、きれいな色だよね」
三つのまあるい形は楽しそうに笑い会いました。
「明日も一緒に遊ぼうね」
「ばいばい…『きいろちゃん』と『みどりちゃん』と『ぴんくちゃん』は、
お別れの言葉を言いあって、夕焼けに染まった空の下、
嬉しそうにぴょんぴょんはねて、別々のお家に帰っていきました。








-おわり-







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